板垣オタが非オタの彼女に板垣恵介の世界を軽く紹介するための10人
via http://anond.hatelabo.jp/20080721222220
まあ、どのくらいの数の板垣オタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、「板垣オタではまったくないんだが、しかし自分の漫画趣味を肯定的に黙認してくれて、 その上で全く知らない板垣世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」ような、板垣ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、板垣漫画のことを紹介するために見せるべき10人を選んでみたいのだけれど。(要は「脱オタクファッションガイド」の正反対版だな。彼女に板垣漫画を布教するのではなく相互のコミュニケーションの入口として)
あくまで「入口」なので、あんまそれっぽくないメイキャッパー、作者違うスカーフェイスは避けたい。できればバキ、餓狼伝にとどめたい。あと、いくら板垣的に基礎といっても噛ませ犬を感じすぎるものは避けたい。アニメ好きが『秒速5センチメートル』は外せないと言っても、それはちょっとさすがになあ、と思う。そういう感じ。
彼女の設定は
漫画知識はいわゆる「ジャンプ漫画」的なものを除けば、チャンピオン程度は見ている
サブカル度も低いが、頭はけっこう良い
という条件で。まずは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。
烈 海王
まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「中国4000年」を濃縮しきっていて、「範馬の血」を決定づけたという点では外せないんだよなあ。足も義足だし。ただ、ここでツンデレ全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。
このデレ過多な拳法家について、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、それでいて必要最小限の情報を彼女に伝えられるかということは、板垣オタ側の「真のコミュニケーション能力」の試験としてはいいタスクだろうと思う。
範馬刃牙、丹波文七
アレって典型的な「板垣が考える一般人に受け入れられそうな主人公(そう板垣が思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのものという意見には片方空気・片方グラビアと思うのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。「板垣オタとしてはこの二人は“解説役”としていいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。
藤巻十三
ある種の格闘オタが持ってる古武道への憧憬と、藤巻のツンデレ的な長田へのこだわりを彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにも板垣的な
「ツンデレな気持ち悪さ」を体現する藤巻
「薬を使っていない体」を体現する長田
の二人をはじめとして、板垣オタ好きのするキャラを世界にちりばめているのが、紹介してみたい理由。
愚地独歩
たぶんこれを見た彼女は「大山倍達だよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。この系譜の格闘家がその後続いていないこと、大山倍達がアメリカでは大人気になったこと、板垣キャラなら、餓狼伝にゲームで出てもおかしくはなさそうなのに、餓狼伝には松尾象山がいること、なんかを非板垣オタ彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。
渋川剛気
「やっぱり武道は達人のためのものだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは「郭 海皇」でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、護身にかける渋川の思いが好きだから。断腸の思いで守りに守ってそれでもアキレス腱千切れる、っていう負けが、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、その「戦う」ということへの諦めきれなさがいかにも格闘家だなあと思えてしまうから。
渋川の護身を俺自身は武道とは思わないし、もう守れないだろうとは思うけれど、一方でこれが郭 海皇や寂 海王だったらきっちり護身完成にしてしまうだろうとも思う。なのに、幻覚を無視して傷つき負けてしまう、というあたり、どうしても「自分の強さを形作ってきたものが捨てられない板垣オタ」としては、たとえ渋川がそういうキャラでなかったとしても、親近感を禁じ得ない。合気道の高評価と合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。
長田弘
今の若年層でプロレス見たことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。北辰トーナメントよりも前の段階で、主人公の入れ替わりとか脇役のほうが魅力的とかはこのキャラで頂点に達していたとも言えて、こういう筋肉のキャラが板垣漫画でトーナメントを戦っていたんだよ、というのは、別に俺自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなく板垣漫画好きとしては不思議に誇らしいし、いわゆる天下一武道会でしかトーナメントを知らない彼女には見せてあげたいなと思う。
サクラ
サクラの「盲目」あるいは「20人力」を板垣オタとして教えたい、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。「涙を見せぬ日々を生きる」的な感覚が男には共通してあるのかなということを感じていて、だからこそサクラVS巽の決着は大泣き以外ではあり得なかったとも思う。
「20倍カロリーが必要な日常を生きる」という泣き虫の聴覚が今日さらに強まっているとするなら、その「サクラの強さ」の源はママへの愛情にあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。
範馬勇次郎
これは地上最強だよなあ。地上最強が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。僕の考えた最強のキャラをこういうかたちで漫画化して、それが非オタに受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。